有痛性外脛骨の治し方
足の内側の痛みが治らなと言われて運動やスポーツを諦めていませんか?
こんなお悩みかかえていませんか?
- 歩いたり踏ん張ったりすると足の内側が痛くて運動やスポーツができない
- くるぶしの下の骨が出ていて靴が当たって痛くなる
- 整形外科で治らないと言われ、インソールとシップで様子を見てと言われた
- 過剰な骨があるから手術して取り除かないと治らないと言われた
- 走るだけでも痛むのでスポーツは諦めないといけないのかなと悩んでいる
- 成長期が終われば良くなると言われたが、大人になっても痛みが続いている
- 治らないと言われて、子どもだけでなくご両親のストレスも大きい
有痛性外脛骨になって、お医者さんから「運動しないでください」と言われたと9歳の女の子が来院されました。
ミュージカルダンスや空手、水泳など色んなスポーツや運動にチャレンジしていた頑張り屋さんでした。
ある時、両方のくるぶしの下が痛くなり、どんどん強く痛むようになり、ついに走るのも歩くのも痛くなってきました。
そこで病院へ受診すると、『有痛性外脛骨』と言われ、インソールを使っても痛みが消えないなら「運動をしないでください」と言われたそうです。
体を動かすことが好きで、色々なことにチャレンジしてきた子が、急に運動しないで、と言われれば、大きなショックを受けるであろうことは想像に難くありません。
有痛性外脛骨とは、内くるぶしの下辺りが痛くなってきて、骨がボコッと出っ張っている疾患です。外脛骨という通常ではない余分な骨(過剰骨)があることが原因だと言われます。
この外脛骨は15~20%くらいの人には存在していて、その中でも痛みを伴うものを有痛性外脛骨と言います。
一般的には、骨の成長が終わるころの15~18歳くらいまでには自然に痛みは消失すると言われていますが、実際には大人になってからも痛みに悩み続けているという人も少なくありません。
外脛骨という過剰な骨が存在するから、痛みが出ていると思われることが多く、手術でしか根本的には治せないと説明を受けることが多いのも特徴です。
一般的な治療方法としては、回内足(オーバープロネーション)や土踏まず(足底アーチ)が低い扁平足の方に多いとも言われているので、整形外科ではインソール(中敷き)やギプス固定を行うこともあります。整骨院では、土踏まず(足底アーチ)の形成に関わる筋肉、後脛骨筋、前脛骨筋、足底筋膜の過緊張を解消する治療も行います。マッサージや電気治療、超音波治療を行いながら、インソールやテーピングでサポートすることが多いです。
ですが、これらの治療の目的は痛みを抑えるためのもので対症療法でしかありません。
もちろん、今この瞬間の痛みを抑えることも必要ではありますが、それだけだとスポーツや運動を再開した時に痛みはくり返します。
結果として、先に紹介した女の子の話のように、「運動をしないように」と治療を諦められてしまうケースも少なくありません。
有痛性外脛骨とは、15~20%の人に存在している外脛骨と呼ばれる過剰な骨が原因であると言われていますが、実は外脛骨が存在していても痛くない方もいます。
捻挫をきっかけに有痛性外脛骨が発症する場合も多いのですが、捻挫により過剰な骨がいきなり現れるわけではありませんよね。
あくまで、外脛骨は有痛性外蹴骨になる要因の一つでしかないのです。
無痛性の外脛骨が、捻挫をきっかけに炎症を起こしてしまい有痛性の外脛骨になってしまっただけなのです。
ですので外脛骨の有無にこだわるのではなく、なぜ外脛骨が痛んでしまうのか?を考えていかないといけません。
有痛性外脛骨の方の特徴として、回内足(オーバープロネーション)や扁平足(土踏まずが低い)が挙げられます。もちろん、これらも要因の一つではありますが、治すためには、なぜ回内足や扁平足になっているのか?を解決する必要があるのです。
無痛性の外脛骨が有痛性外脛骨になるのには、外脛骨に負担がかかってしまっているからです。その負担とは、回内足や扁平足などの姿勢でもあり、スポーツや運動をしているときの動き方でもあります。悪化してくると歩いただけでも痛くなってきますが、その歩き方が有痛性外脛骨を引き起こしてしまっているのです。
外脛骨に負担がかかる要因として、回内足や扁平足などの姿勢があります。この姿勢を改善するために、しっかりと脚の軸を整えて骨で支えられるようになる、ということが必要になってきます。
こうして有痛性外脛骨になる理由を解決していくことが、根本的にそして最短で有痛性外脛骨の改善につながっていきます。
さらに、後脛骨筋、前脛骨筋、腓骨筋、足底筋膜の筋肉の固さが挙げられます。これらの筋肉が固くなるということは、これらの筋肉を使いすぎているということです。
歩いたり走ったりする中で、膝から下の筋肉と関節を使いすぎるせいで、結果として外脛骨に負荷がかかり痛みが出てしまっているのです。
ここでの改善すべきポイントとしては、歩いている時や走っているときに、膝下の筋肉や足首よりももっと大きくて強い筋肉と関節を使うということです。特に股関節とお尻周りの筋肉です。そしてお尻周りの筋肉というのは、脚の軸を整えるためにも重要な役割を果たしています。
お尻の筋肉が正しく使えるようになると、姿勢だけでなく、歩き方や走り方も自然と整っていき、有痛性外脛骨は良くなっていきます。
その結果、有痛性外脛骨の痛みを治療しているよりも、早く完治を目指すことができて、再発させることもなくなります。
冒頭でご紹介した9歳の女の子は、外脛骨の部分に負担をかけてしまうような姿勢や歩き方をしていました。この痛みの理由を解決するためのワークを続けていただいたところ徐々に痛みから解放されていきました。
最終的には3~4カ月で痛みが完全になくなり、今は大好きなダンスに取り組んでいます。
他にも、小学生から有痛性外脛骨になって中学・高校と運動部を諦めていた大学生もたった1日のアプローチで部活に復帰することができています。
痛くて練習ができなかった陸上部の中学生が、初診の3日後の大会で完走できただけでなく自己ベストも大きく更新したという嬉しい報告もいただきました。
有痛性外脛骨という名前そのものがあまり知られていないので、自覚がないまま苦しんでいる人も多くいらっしゃることと思います。
また、手術が必要と言われて悩んでいる方もいるでしょう。
しかし有痛性外脛骨は、手術をしないで改善させることができるのです。それどころか、走り方や筋肉の使い方を改善させることでパフォーマンスアップにつなげていくことも可能です。
まさしく、ピンチはチャンス!ケガはするほどうまくなれます。