アキレス腱炎の治し方
- 走ると痛みが出てきて走り込みができなくなる
- 休むと痛くなくなるが、ジャンプしたりダッシュをすると再発する
- 整形外科では安静とシップとしか言われない
- 整骨院に行くと楽になるがすぐに痛みが戻る
- 整骨院に行くとうまく付き合うしかないと言われた
- マラソンの練習をしているから仕方がないと思っている
- 我慢しながらトレーニングをしていくしかないと思っている
- 走ったり跳んだりすると痛むので諦めようかと考えている
アキレス腱炎とは?
マラソンやトレランなどランナーが増えてきたと同時に増えてきているのがアキレス腱炎。
その名の通り、アキレス腱のあたりが痛むスポーツ障害です。
アキレス腱炎は、整形外科や整骨院で治療をしていても、走るとまた痛みをくり返す、再発が多いスポーツ症状です。
練習量を減らすか治療に通い続けるか、どちらかしか対処法がないという説明を受けることもありますが、決してそんなことはありません。
アキレス腱炎を抑えることだけを考えると確かにその通りではあります。
ですが「アキレス腱炎になる理由」を解決すれば、きちんと治して、再発させず、またスポーツに全力で取り組むことができるようになるのです。
このページでは、アキレス腱炎に悩む方、そのご家族に向けて、アキレス腱炎の特徴と治し方のポイントをお伝えしていきます。
アキレス腱炎になる理由と一般的な治療方法
アキレス腱炎とは、ふくらはぎと踵の骨を繋ぐ太くて丈夫な腱に炎症が起こっている状態を指します。マラソンなどの陸上、剣道、ジャンプスポーツなどのスポーツ選手に多い、オーバーユースによるスポーツ障害です。
主な原因は、スポーツ時や運動時にふくらはぎが固くなり、アキレス腱に繰り返し負担がかかることにあります。
一般的な治療は、安静とアイシング、ふくらはぎのストレッチです。
・悪化しないために安静にする
・炎症を抑えるためにアイシング
・ふくらはぎの固さをほぐす
・アキレス腱に負担がかからないようにするためにストレッチする
といったところです。
整形外科では鎮痛・炎症抑制の目的で、痛み止め(シップや飲み薬)、再発防止の目的でインソールなどを勧められることもあります。
整骨院では、ふくらはぎをほぐす目的でマッサージ、鎮痛や炎症抑制の目的で電気治療、超音波治療を行います。
「アキレス腱炎になる理由」までアプローチするのが根本解決。
ふくらはぎを酷使しない走り方とは?
これらの治療を受ければ、強い痛みが収まってある程度は動かせるようになります。
ただし、またふくらはぎが固くなってアキレス腱に負荷がかかれば、当然再発してしまいます。これらの治療は対症療法でしかなく、「アキレス腱炎になる理由」までは解決できていないのです。
ですから、ふくらはぎの筋肉が固くなってしまう原因を取り除くことが大切です。
ふくらはぎが固くなるのはふくらはぎを使いすぎているからです。
スポーツをすれば誰でもふくらはぎを使いますが、アキレス腱炎になる人はふくらはぎに極端な負荷をかけている、つまり「ふくらはぎに負担がかかるような体の使い方をしている」のです。
ふくらはぎの主な作用は、足首の屈曲(つま先を伸ばす)、背伸びなど。
歩いたり走ったりするときに、地面を足首を使って蹴るとふくらはぎに大きな負担がかかります。
そのためまず第一歩として、歩いたり走ったりするときに、ふくらはぎよりももっと大きい筋肉や強い筋肉を使うよう意識してみてください。
もも裏(ハムストリングス)やお尻(殿筋)を使って歩いたり走ったりできるようになれば、ふくらはぎに負担がかからないので、アキレス腱炎になりようがありません。
使う筋肉を変えることで痛みが消え、 結果的にパフォーマンスもアップする!
ハムストリングスや殿筋といった、大きな筋肉を使って運動を行うようになれば、当然パフォーマンスもアップしていきます。
アキレス腱炎を治すために体の使い方を見直した結果、マラソン大会で自己新記録を更新した!という方だっているのです。
ケガをすることは苦しいことですが、こうして体の使い方を見直すチャンスだと捉えれば、まさに『ケガをするほど上手くなれる』のです!
痛みは体が発するサイン
アキレス腱炎の厄介なところは「我慢すれば何とかなる」と思わせてしまう点です。
痛くても「走っているから仕方ないのではないか」と思って、いずれ体が慣れるのを待てばいいと思っている人が少なくありません。
しかし、痛みは体から発せられるサインです。
「間違った使い方をしているよ」というサインだと受け止めてください。
つらいアキレス腱炎も、あなたがさらに強く、上手になるためのきっかけですので、ぜひ体の使い方、特に走り方・歩き方を見直してみてくださいね。